歯周ポケットの改善が歯周病の決め手

患者さんのためのポケットの説明

• ポケットの説明と歯肉マッサージの意味とWood Pyros 歯磨き剤の効果についてfor歯科医師,患者さん
  copyright&writtenby Yoshiki Okano　2001.1.20

• プローベ　　
  
  ボケッとの深さを測定する針状の器具の名前
  
• ポケット　　
  
  歯と歯茎の溝,隙間をポケットと言う。

• ポケットの深さ　
  
  は歯槽膿漏の進行度,
  歯茎の炎症度を表している。
  2-3 ミリが健康レベル 。
  
  ポケットにプローベを入れて25gの圧力を加える。
  止まったところをポケット底と判断し測る。プローベの目盛りを読む。
  
  この目盛りをポケットの深さと言う。

• ポケットの目盛りが大きいほど,
  
  歯槽膿漏の程度が悪いと判断する。
  炎症もあると判断する。
  当然ポケットの起炎物質も多い。

• 目盛りが小さくなれば
  
  快方に向かっていると判断する。

• 排膿(膿が出ること)がなくなるので,
  当然口臭もなくなる。

• ポケットが深いと,
  
  ポケットのプラークの量が増える。ポケットが深いと,悪い細菌が増える。

• ポケットが深くなればなるほど、
  
  ポケットの中は酸欠になり、
  酸素を嫌う嫌気細菌が多くなる。
  殺菌作用のある唾液が、ポケットの奥まで届かない。
  だからますます,悪い細菌が増える。

• 1ミリグラムで1億個細菌がいる。
  1ミリグラムとは0.001グラムのこと。
  つまり,0.001グラムで細菌が1億個いる。0.0001グラムで1千万個,
  0.00001グラムで100万個,　
  
  50万個で炎症を起こすという。

• 「歯ブラシでポケットの中を上手に磨いたらいいわけか」と患者さんが言っていたが,まず不可能。
  
  どんなに上手に磨いても,これぐらいの取り残しはある。
  
  この取り残しが歯槽膿漏を悪化させる原因となる。

• 市販の歯磨き剤で磨くと
  
  上図のような形で,ポケットにプラークや起炎物質が残っている。
• 
  Wood Pyrosウッドピロス柿渋歯磨き液のように改善することが出来ないのは,Wood Pyrosウッドピロス柿渋歯磨き液のようにポケットを清掃,洗浄出来ないからである。
  
  ポケットの環境を改善出来ないからである。
  
  だから治らない。

• どんなに綺麗に磨いてもポケットには0.001グラムのプラーク(1億個の細菌)は残る。50万個で炎症浸潤反応があるという。
  
  到底不可能だ。

• これを可及的に取ろうとする所に
  
  Wood Pyrosウッドピロス柿渋歯磨き液の意義がある。
  

• EPP−ポケット値
• 歯周ポケットの深さを測定した値−プローベで測定した目盛りをポケット値と言います。

EPPポケット値の見方

• EPPが１−２ミリであれば、健常。歯茎は痩せません。

• EPPが３−４ミリであれば、軽度。炎症があると判断します。

• EPPが５−６ミリであれば、中度。危険な状態と判断します。歯根についている歯石や歯垢のヘドロを取ることが出来ません。口臭も発生。膿も発生。

• EPPが７ミリ以上であれば、重度。手遅れに近いと判定します。これに動揺が加わり、かんだら痛いとなれば、抜歯になります。

• 歯周病は沈黙の病気と言われ、かんだら痛いという重症の症状が出たらオシマイです。

賢明な歯周病対策

• 自覚症状が出たらオシマイです。
• 自覚症状に頼るのではなく、歯周検査に頼るというのが、賢明な歯周病対策です。

• まとめ
• ポケット環境を改善すれば歯周病は治る。
• 定期的に歯石除去やポケットの清掃をすれば、歯周病は治る。