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歯周病で歯を抜く目安を説明しています

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抜歯の判断基準SHOP INFO

抜歯の判断基準

質問 歯周病の歯の抜歯の判断はどのようなものでしょうか?


 歯周病罹患歯の抜歯条件】
〈1)病状および症状
 以下の複合症状がある場合は抜歯条件となりうる。
1)x線像による判断:歯根周囲全体の明らかな透過像の存在。これは撮影や現像条件によって変化するので注意する。
2〉動揺度:3度。複根歯は骨破壊と同調しないことがある。
3〉歯周ポケットの測定深度:各歯根長を超える。
4)膿瘍形成:初めて、頻発。
5〉ポケットより排膿:常時、時どき。
6)ポケットよりの出血:歯ブラシ使用時。
7〉プローピング時の出血:常時。
8〉自発痛:常時、時どき。
9)咬合痛:常時、時どき。
10〉歯内療法が不能の膿漏歯。

(抜粋  デンタルダイアモンド増刊号vol.15  no.9 保険医のための最新歯周治療システム278頁 伊藤輝夫)

 

  • これは非常に分かりづらい。
  • その理由は伊藤先生が歯周専門医で出来るだけ残したいと考えているからである。
  • 解説すると,このようになる。
  • 動揺度:3度は抜歯。『複根歯は骨破壊と同調しないことがある』は動揺度0でも奥歯の場合抜くことがあるという事を意味している。
  • 『歯周ポケットの測定深度:各歯根長を超える』は腫れた時(急性期)であれば全て抜歯になってしまう。
    慢性状態であれば絶対に抜歯になる歯であるが,この基準では抜歯の基準にはならない。
    WHO基準のTN4(treatmentneeds)の6ミリが抜歯判断基準の材料になる。
  • 4)膿瘍形成:初めて、頻発。『歯茎が腫れた,ほっぺたが腫れた』は抜歯対象である。
    WoodPyrosでは助ける事が出来るが出来ない時もある。
    腫れが引いたから治ったと自己判断すると治らない歯になる事が多い。
  • 5〉ポケットより排膿:常時、時どき。これは口臭でわかる。
    Wood Pyrosで1-3週間後には絶対治る。
    しかし,それで残しておいて良いとは思えない時は抜く。
  • 6)ポケットよりの出血:歯ブラシ使用時。歯ブラシして出血するような歯は抜歯対象である。
    Wood Pyrosで1-3週間後に絶対に治る。
  • 7〉プローピング時の出血:常時。歯周基本検査をしている時に出血するようでは抜歯対象である。
  • 8〉自発痛:常時、時どき。Wood Pyrosで1-3週間後には絶対治る。
  • 9)咬合痛:常時、時どき。噛んだら痛い歯は抜歯対象である。
    Wood Pyrosで治るが,治らない時は抜歯する。
    そういう歯はレントゲンで問題がなさそうでも,必ず問題がある歯で助からない。

  一般的には、歯槽骨の吸収が高度(歯根長2/3〜3/4以上)のもので、動揺の著しい(動揺度2+〜3)症例で、水平歯槽骨吸収であったり、幅の広い骨欠損形態のもの。

また、口腔清掃が十分行なえないような歯根形態や歯列不正があったり、患者の協力度が欠如している症例にも抜歯を適応する場合があります。

(歯周に強くなる本 松江一郎 日本大学松戸歯学部教授 クインテッセンス出版)


  歯槽骨の吸収が高度(歯根長2/3〜3/4以上)によれば,歯根長を12ミリとすれば8〜9ミリ,15ミリとすれば10〜11ミリのポケット長があれば,抜歯して良いと判断する。

40才以上の人は2ミリぐらい引いた値を抜歯判定基準のポケット値とした方がよい。

12ミリは上顎歯根が概ね12ミリであり,下顎歯根は15ミリが多い。

患者の協力度が欠如している症例にも抜歯を適応する場合がある』には気をつけた方がよい。

たとえば3mmまでは正常であること,4mm少し悪い,5mmかなり悪い,6mm絶望に近い,7mmほぼ絶望,8mm抜歯になるかもしれない,と,これから測る数値の意味をおおよそでよいから理解させておくことである.

(抜粋引用文献 岡本 浩 著 デンタル ハイジーン別冊 1991/歯周治療.いま果たすべき歯科衛生士の役割 8ページ 医歯薬出版株式会社)


  • 小生の評価と類似している。

    以上の参考資料を総合的にまとめ判断すると,小生の判断基準もほぼ妥当と納得して頂けるものと期待している。
    なお,この表は公に認められたものではないので,参考程度と考えて欲しい。

    岡野式歯周基本検査表の見方

    岡野式歯周基本検査表の見方








  • は皆さんにわかりやすく納得のいく表であると自負している。
  • 表の見方は歯周検査表の見方を御覧になって理解して欲しい。最低限これだけは理解して欲しい。
  • 分からない時は主治医に聞いて必ず理解し,一喜一憂して欲しい。
    これがあなたにとって歯周治療の原動力となるからだ。
  • 最後に,誤解を招くといけないので,再度ポイントを確認したい。
  • 1,これは指標であって,これだけで抜歯が決まる訳ではない。
  • 2,『レントゲン診断が決定的な診断の中心となる』--これでまず助かるか否か判定出来る。
    レントゲンでフローティングティース(歯槽骨から浮いた歯)は助からない。
    レントゲンでは問題がないと思えるのに,
  • 3.『歯周基本検査で問題がある』は助かるからない事もある。
  • Wood Pyrosで歯磨きしても,『噛んだら痛い』という臨床症状が消えない場合だ。仕方なく抜歯してみると「あーぁ,これでは助からんな」と分かった。歯根には黒い歯石がこびりついて汚れているからだ。それでも骨溶解反応がなく,レントゲン像は正常の歯根膜像であり、わからない時がある。
  • ポケット内に歯石、それが原因で出血。また炎症を起こしてポケットにプラークが入り込み、出血して歯石になった。これを繰り返したのであろう。
  • 次ぎに,歯肉,歯槽骨の退縮による歯根露出により付着歯肉が少ない時はポケット値が小さくとも抜歯になる。
  • ポケット値の数字だけで相談は受けられない。
  • レントゲン診断とあわせた判断が必要という事を呉々も強調しておく。